Prologue



幼き雨宮は、キッチンでお皿を洗っている。
その人の顔が、ピンボケした写真のようにはっきりしない。
しかし、その人の顔を見えることはなく、雨宮は目覚める。

目覚めるとそこは、もう見飽きた学校の教室の風景。
寝直そうとするも、完全に目が覚めてしまったので、寝ることが出来ない。

「まぁ、大体正解です…もう寝ていいですよ」




先生の思惑にそむくために、春夏秋冬繰り返される見飽きた風景を見ながら、授業を過ごす。
放課後、悪友である橋本、幼馴染である有沢と話す、いつも通りの日常。


橋本と別れ、自宅に帰るが
自分の目の前に不思議な格好をした女性が現れる。

彼女は突然、大剣を雨宮に構え、襲いかかる。

「痛くないように、一撃で仕留めてあげるから、逃げんなよ!!」




間一髪で雨宮は避け、恐怖のあまり走って逃げる。

が、石に躓き、叫んだ時には目の前で大剣が振り上げれ
雨宮は目をつぶり、諦めた。

その時、

そこに現れたのは、小柄の女の子


「守るため」



敵にそう言い放ち
雨宮に背を向け、目の前の敵と対峙する。


戦争の道具として魔科学の力で進化した人間(能力者)。
戦争が終わり、戦争の遺産である能力者を隔離するために作られた巨大な能力研究都市。
その町に住む主人公たちの前に現れたファルスという人工能力者。彼女たちはただ生き残るために戦い続ける。
そして、雨宮は一人の男の大きな計画に巻き込まれることになる。